栗木の家
磯子 竹林とギャラリーを持つ家の計画
當木裕之
敷地は横浜市磯子区の閑静な住宅街の一角にある。西側道路方向に2.5m巾の専用通路を持つ竿旗状の敷地であるが、南は公園に面しており視界・日当り共に良好である。北は民家に接しており、東はケンチ石擁壁で支えられた山に接している。
施主は昨年より建築の計画をしており、計画にあたり次のような希望があった。
1・敷地内に禅が出来るようなスペースを持つ竹林が欲しい
2・奥様とご主人様の趣味である楽器演奏をする場所が欲しい。
3・ゲストが来たときに、その演奏を鑑賞する場所も欲しい
4・ゲストの為の部屋も欲しい
5・骨太の木を使い構造的にも鑑賞用にも有効に使いたい
6・自然の代謝を生かした性能の家にしたい。
1・敷地内に禅をくめるようなスペースを持つ竹林が欲しい
施主は竹が好きである。竹と住居の関係について興味がある。家を持つなら竹のある庭が欲しい。それは広くなくて構わない。一坪もあれば良い。密集しなくて良い。しかるに、それ程本数がなくても構わない。林と呼ぶには大袈裟だが、その竹林の中に入っていきたいという思いもある。
2・奥様とご主人様の趣味である楽器演奏をする場所が欲しい。
グランドピアノを置きたい。奥様はそこでピアノの練習ができる。ご主人もシタールなどの楽器をするので一緒に演奏が出来たら良い。
3・ゲストが来たときに、その演奏を鑑賞する場所も欲しい
そしてその演奏会をゲストに聞いてもらう機会もあるかもしれない。その為に演奏の効果を良くしたいし、観覧できるゲストの為の場所もあったほうが良い。
4・ゲストの為の部屋も欲しい
来客が多い(5回以上/年)ので、ゲストが休憩でき宿泊も出来る部屋があったほうが良い。施主と同年代の方でも、ご両親であるかもしれない。
5・骨太の木を使い構造的にも鑑賞用にも有効に使いたい
自然観溢れる部屋であること。これはご主人様の趣味である。岩手の材木の市場を見にも行かれている程熱心である。構造の通しの柱や梁に用い、実際の建物に構造面でも役にたち、意匠面でも役立たせたい。そしてそれが意匠面でも構造面でも、建物全体のバランスを保てるようにする。
6・自然の代謝を生かした性能の家にしたい。
風通りや陽当たり等、自然の持つポテンシャルを生かし、また遮熱や通風、自然光、断熱当、必要な時に開き又閉じれる家にしたほうが良い。
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